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2011年9月

2011年9月29日 (木)

家の昼食

Pr2Pr3Pr4 9月も終わりに近づきました。相変わらずバタバタと毎日が過ぎてゆきます。

仕事はちっとも終わりがないですし、時折放り投げだしたくなったりもしますが、同じ毎日の営みのなかで、むしろほっと一息付けるのは料理かもしれません。毎日毎日昼晩昼晩(子供たちが大きくなってから既に朝食は各自シリアルやヨーグルトとを食べるスタイルになって久しいです)家族で食べる料理を準備することが、何よりの息抜きと楽しみだったりします。

毎日の事ですから質素な材料が常に中心ですが、内容が飽きないように工夫したいのはどこの家庭でも同じこと。

本日はパン焼き機でパンを焼き、時期外れではありますがスーパーで安かったズッキーニの花を使ってパスタを作ります。たっぷりのオリーブオイルにニンニクとほんの少しの唐辛子、アンチョビを加えてズッキーニを軽く炒めれば出来上がり!シンプルですが美味しいですよ。

子供たちが独立するまではきっとこれからも続く作業なんでしょうけど、後どのくらいまで続けられるのやらですが、イタリアは子供たちの独立がかなり日本に比べると遅い国ですから、30~40代でも自宅の食事が当たり前なんてのはザラ。それって嬉しいやら悲しいやらなんだと思いますが、どうなんでしょうね。何が幸せかなんて決め事はないでしょうけど。

そう考えながら食べるズッキーニの花のパスタは、いつもより少しショッパイ気がします。

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2011年9月20日 (火)

修道院のバーム

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U3 ローマの郊外にあるベネディクト修道会系修道院のお坊さま(私たちは勝手にこう呼んでいますが、その宗派の方には適切ではなく申し訳ございません)から以前分けて頂いた手作りのバームが、どういうわけか家の納戸の中にあった未開封の段ボールのなかから一杯出てきました。きっと当時開け忘れていたのでしょうが、何か得した気分です♪

このバームはいろいろな地域にある同じベネディクト修道会系修道院でもヴィテルボという場所のもので、ここは修道女さまが毎日のお勤めのなかで作られているものです。

原料は勿論蜜蝋ですが、むしろオリーブオイルなどの油脂分が多く配合されていて、蜜蝋特有の殺菌効果などは当然としても、蜜蝋だけではカバーできないお肌への優しい効果やポリフェノールによるアンチエイジングも期待できます。更に各種のハーブエキストラクトも練りこんであって、古くから続くそのレシピの完成度の高さに敬意を感じずにはおれません。それも修道女さまたちが作っているのですから、お友達のお坊さんたちの作るこの手の製品よりはより美しさに貢献できるような気もするではありませんか(お坊さんごめんなさい)。

現代の化粧品は、このようなバームだけでことが足りるわけではありませんが、化学原料などのなかった遥か昔の、人間の知恵と自然から得られるものだけで、その経験則と試行錯誤を繰り返して出来上がったものでしょうから、何やら人と自然の重みというものさへ感じます。

限りのある材料で人間にとってベストな製品を作るという努力は、現代のオーガニック化粧品を作る私たちにも、大いなる参考となるはずです。

さて、どう考えても自分たちだけでは使い切れません。降ってわいたような神様からの贈り物として、今年のクリスマスのプレゼントなどに使えたらと、一人でほくそ笑んでいたりします。

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2011年9月12日 (月)

美味しい怒り

Si1Si2Si6Si3_2Si4Si5 9月に入っても鈍い暑さが続いているトスカーナですが、本日は訪問中のお客様のご要望でまたまたシエナの街へ。

いつもの入り組んだ中心地の道をプラプラと散策していると、観光客向けなんでしょうが、美味しそうな匂いを外に放っているトラットリアに遭遇しました。丁度お昼時で、たまたま席も必要な人数分空いていましたので、本日のお昼はここに決めます。

ウエイターから出された手書きのメニューに記載された「本日のおススメ」には、何と私の大好物のポルチーニという文字が目に飛び込んできます。グリルかフライか、とメニューには2つの調理方法だけが書かれ、その脇に100gで8EURO(900円しませんね)の計り売りの表示。残念ながら「お~安い」という感覚は持ち合わせていない私ですので、やはり悩むことになるのですが、お客様も興味を示していますし、食べなくてはきっと後悔もするでしょうし、ここは清水寺宜しくオーダーとなります。一人100gの注文で、私はフライを選びました。

しかし、美味しそうなテレパシーを感じて決めた店ですが、外国人ばかりとは言え何か雰囲気に違和感も感じます。廻りをよく観察していて気づいたことは、オーダーをした後からお皿がテーブルに並ぶまでに恐らくかなりの時間がかかっていそうな状況であるということ。そう思った途端に隣の4人組の観光客が、煮えを切らして席を立って出てゆきます。きっと注文もしているでしょうに、何故かお店の人も何も言わずに見送ります・・・かなり心配になってきました。私たちは注文したものにお金も払わず離席する勇気はありませんし。

推測は悪いことに当たり、30分以上も過ぎたでしょうか。流石にもうお腹は空腹を超えてきりきりし始めたころに、ウエイターがお盆に乗せた生のポルチーニを見せて「切の良いところで一人150gで良いですか?」と仰る。勘弁してほしい。散々待たせた挙句に今頃、料理が出てくるどころか、そんなこと聞いてくるか?いくらのんびりイタリアでも、怒りは頂点に達した感じです。

でもでも、その生ポルチーニの美味しそうなこと・・・・。途端に頭は冷静になり、150gで良いと告げるとともに、苛立ちも胃袋で抑えて?引き続き待つことを決意します。

が、その後が早かった。ものの数分もせずに運び込まれた揚げたてのポルチーニは少し振った塩味も程よく、これぞ1年待っていた味です。ポルチーニを食べ終わった後には、気持ち良い間でお皿が供されます。付け合せの青菜のオリーブオイル炒めは香り良く文句なし。太めのスパゲッティはトマトとゴルゴンゾーラのソースが濃厚なるも重たさを感じず、あっという間に食べ切ります。

一体なんだったんでしょう、この間は。お腹をとことん空かさせて、ギリギリのところで注文量を上げる作戦だったのでしょうか?そこまで凝ったことする必要もないでしょうが、何せ腑に落ちないお店です。最初に違和感を感じたのは、お腹空かして待つお客さんの怒りのテレパシーだったんですね。

それでも、美味しいものを戴いた人間は怒る気持ちも削がれるのでしょう。次回また訪ねてこれるようにスマートフォンにマーキングまでしたほどです。私はとことん美味しいものに弱い人間でもありますが、「美味しいものの前に争いは起こらない」と確信します。これって名言?

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2011年9月 7日 (水)

ステファーニャの秘密の工房

St1St2St3St4St5St6 ちょっと前にお話しした死海の塩と精油、花びらのみで作った入浴剤を覚えていらっしゃいますか?その入浴剤は写真のステファーニャ博士が作られたものです。

ステファーニャ博士は、フィレンツェ大学で有機関連を専門的に学び修めましたが、自身で小さな工房を開き、主にエステサロンやスパ向けなどへの各種オーガニック製品を少ロットで生産しています。

ハイテクなどは特にないのですが、彼女の卓越したセンスと、個性そのものである「優しさ」が製品に表れているのが彼女の製品の特長でしょうか。

本日は、以前からお願いしていた炭酸ガス(重曹)発砲タイプの入浴剤のお話に伺い、早速プロトタイプを一緒にいろいろ試してみましたが、見かけはともかく、当然泡もシュワシュワ出てきますし、粉末加工した精油の香りも速やかに立ち上がって、機能は上々です。

泡の出るタイプの入浴剤は、技術的には何も難しい製品ではありません。が、要はオーガニック認証を得るために限られた材料で製造することが簡単ではないのです。特に厄介なのは、基本材料を混ぜ合わせた後、材料が湿気を吸って固形化し、一番下の写真のように気泡が立ったような状態になるなどの問題があります。

無論、そのままお湯や水に投入すれば目的は果たせるのですが、固まってしまっては見かけも悪いですし、容器などの制約も多くなります。

しかし、知恵を使えば解決方法はある筈です。粉状のタイプを最初からタブレットタイプに加工するという方法もそうです。

今後は、オーガニック認証可能な様々な原料を探索し、理想的な加工状態にすることですが、更に厄介な問題に、手作りが前提のステファーニャの小さな工房では加工できる機械がないのと、プラス、買いやすい価格にするにはそれなりの工房で量を生産しないといけません。

ただ、オーガニック認証を取得するには、その工房自身も検査が必要で、ケミカル製品しか加工しない工場では、普通は認可が下りませんので、オーガニック製品だけを加工しているラインをもつ加工工場を見つけなくてはなりませんが、オーガニック認証付きで発砲タイプの入浴剤を生産している工場など、見たことも聞いたこともありません。

何事も新しい試みには最初苦難が伴うものです。でも、それだけに遣り甲斐もあると思わなければなりません。そういう思いをステファーニャと共有して、きっと納得できる、お客様に喜んでいただける製品を生み出してみたいと考えています。そんな気持ちを秘めた彼女の小さな工房です。

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2011年9月 1日 (木)

オリーブは蠅との戦い

Co1Co3Co4Co5_2Co6Co7Co8 日本からお客様が訪ねてこられ、コロネッロ大佐のオリーブ油を使用している製品を供給している関係から、オリーブの畑を一緒に見学しに出かけることになりました。

コロネッロ大佐のオリーブの収穫時期は、近隣にある一般的なオリーブより1か月ほど収穫が早いのが特徴です。これは、早積みの方が重要な成分であるオレイン酸やリノール酸などのポリフェノール分がより含まれることになるからで、やや油の収穫量は落ちるものの、この点には随分と拘っています。

この拘りのオリーブは無論農薬や害虫駆除剤は使用していませんので、標高が高く、平地よりも少ないとは言え、オリーブの実に卵を植え付ける蠅の1種にはとても注意が必要なんです。

この蠅は、オリーブの実に卵を植え付けるのですが、その実の中で幼虫になり、実の内部を食い散らかします。そうすると実は腐り酸化することになるわけで、これらが採集後の実の中に少量でも混じると、オリーブオイルの品質を左右する酸性度を上げてしまう要因になってしまう困りものなのだそうです。

オーガニック認証団体お墨付きの蠅トリはあるのですが、やたら滅多ら木々に取り付けるわけにもいかず、昆虫のフェロモンを利用したモニター器(蠅が寄ってきて捕まるようにできている装置)を頻繁に確認して、その時々の蠅の発生量に応じて仕掛けの量を加減するわけです。

オリーブ農園って、ハーブなどの花草木よりもなんだか特に手間かからないような気がするんですが、地面の雑草を取ったり、頻繁に木々の剪定をしたり、害虫対策に追われたり、収穫そのものも手で行うので、その時期は臨時の人々を総動員して行ったり、年間通じて恐ろしいくらいに作業があるんです。

趣味が高じたとはいえ、大佐もやはり情熱なくしてはこれらのオリーブ畑を維持するのは困難で、お金儲けではとてもとても出来ないことは、輸入物に比べて遥かに高い価格とは言え、すべての手間のコストを知る私たちには嫌というほど理解ができます。

畑見学の合間に周辺の森にふんだんにあるイチジクやラズベリーも沢山戴きました。美味しかった!

そうそう、オリーブ畑の中で放し飼いにされている馬の「ルナ(月)」と「ステッラ(星)」も元気でした。大佐が名前を呼ぶと、見えない遠いところからパカパカ斜面を下りてやってきますが、大佐が側にいるのに何故か近寄ってきません。「馬って警戒心が強いし、本当に賢いんだなぁ」と呟いていた矢先に、足元には彼らたちが産み出す肥料の元が山盛りになったいる場所におもむろに足を突っ込むかたちに・・・。まさかそれを知ってのことなのか?

オリーブたちの大事な肥料ですし、悲鳴を上げるのも失礼なんですが、もう苦笑いで引きつった顔を誤魔化すしかないのです。馬には罪がありません・・・

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