




9月に入っても鈍い暑さが続いているトスカーナですが、本日は訪問中のお客様のご要望でまたまたシエナの街へ。
いつもの入り組んだ中心地の道をプラプラと散策していると、観光客向けなんでしょうが、美味しそうな匂いを外に放っているトラットリアに遭遇しました。丁度お昼時で、たまたま席も必要な人数分空いていましたので、本日のお昼はここに決めます。
ウエイターから出された手書きのメニューに記載された「本日のおススメ」には、何と私の大好物のポルチーニという文字が目に飛び込んできます。グリルかフライか、とメニューには2つの調理方法だけが書かれ、その脇に100gで8EURO(900円しませんね)の計り売りの表示。残念ながら「お~安い」という感覚は持ち合わせていない私ですので、やはり悩むことになるのですが、お客様も興味を示していますし、食べなくてはきっと後悔もするでしょうし、ここは清水寺宜しくオーダーとなります。一人100gの注文で、私はフライを選びました。
しかし、美味しそうなテレパシーを感じて決めた店ですが、外国人ばかりとは言え何か雰囲気に違和感も感じます。廻りをよく観察していて気づいたことは、オーダーをした後からお皿がテーブルに並ぶまでに恐らくかなりの時間がかかっていそうな状況であるということ。そう思った途端に隣の4人組の観光客が、煮えを切らして席を立って出てゆきます。きっと注文もしているでしょうに、何故かお店の人も何も言わずに見送ります・・・かなり心配になってきました。私たちは注文したものにお金も払わず離席する勇気はありませんし。
推測は悪いことに当たり、30分以上も過ぎたでしょうか。流石にもうお腹は空腹を超えてきりきりし始めたころに、ウエイターがお盆に乗せた生のポルチーニを見せて「切の良いところで一人150gで良いですか?」と仰る。勘弁してほしい。散々待たせた挙句に今頃、料理が出てくるどころか、そんなこと聞いてくるか?いくらのんびりイタリアでも、怒りは頂点に達した感じです。
でもでも、その生ポルチーニの美味しそうなこと・・・・。途端に頭は冷静になり、150gで良いと告げるとともに、苛立ちも胃袋で抑えて?引き続き待つことを決意します。
が、その後が早かった。ものの数分もせずに運び込まれた揚げたてのポルチーニは少し振った塩味も程よく、これぞ1年待っていた味です。ポルチーニを食べ終わった後には、気持ち良い間でお皿が供されます。付け合せの青菜のオリーブオイル炒めは香り良く文句なし。太めのスパゲッティはトマトとゴルゴンゾーラのソースが濃厚なるも重たさを感じず、あっという間に食べ切ります。
一体なんだったんでしょう、この間は。お腹をとことん空かさせて、ギリギリのところで注文量を上げる作戦だったのでしょうか?そこまで凝ったことする必要もないでしょうが、何せ腑に落ちないお店です。最初に違和感を感じたのは、お腹空かして待つお客さんの怒りのテレパシーだったんですね。
それでも、美味しいものを戴いた人間は怒る気持ちも削がれるのでしょう。次回また訪ねてこれるようにスマートフォンにマーキングまでしたほどです。私はとことん美味しいものに弱い人間でもありますが、「美味しいものの前に争いは起こらない」と確信します。これって名言?
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